

2012/01/27

21世紀になってからはや11年余りが過ぎていった。子供の頃の21世紀の未来といえば、週末は宇宙旅行、都市にはコンピュータ制御のエアカーが行き交う…家庭にはお手伝いロボット、手塚治虫や藤子不二雄の漫画。何でもできる夢みたいな時代。今は大して変わってないような、むしろ変わっていないことが多いが、変わらないで欲しいこともある。それは男女とも銀色のピチピチのボディスーツを着用する未来。それってどうなのよ?
21世紀のワークウェア革命を掲げるOXEN。ワークウェアとしてデニムアイテムは19世紀に誕生し、20世紀に大きく育ち、そして21世紀を迎えた今、ファッションのスタンダードともいえるデニムのワークウェアは、更に進化を遂げるファッション着。
伝統を守っているブランド、革新的に素材を変えているもの、リーズナブルなものなど様々なタイプがあるが、私は古き良きアメカジスタイルを今風にアレンジしているものにどうしても惹かれてしまう。それは必要な頑丈さ、動きやすさ、機能性はモチロンのこと、どこにファッション好きが心を動かされるかのポイントをおさえているもの。例えば、モノを長く大切に使いたいから頑丈なものがいい。古くなることで生まれる経年変化を楽しみたい。シチュエーションを想定されたギミックのあるものがいいなど、背景があり人の心にアプローチをかけてくるものに未来や時代性を感じる。
OXEN WORK WEAR (オキセンワークウェア)は、様々な業種のモニター(ワーカー達)によってデータを収集、体の機動軸を事細かに研究し動きやすさを損なわないギリギリのシルエットとポケットの位置、縫製などディテールを追求している。そして細部をおろそかにしない、人の求めるかっこよさのポイントまでもが研究されてカタチになっているのが魅力。
シルエットはストレートで、比較的細めに作られていて、ワークパンツの中では、比較的珍しいシルエットとなっている。腿幅は狭く、膝下からのシルエットが広くなっている。全体的なシルエットが丁度いいくらいに細い為、新鮮にも感じ、股上は浅めの作りと、随所に特徴がある。さらに製品洗いされているのでご購入後の製品の縮みなどは殆どないので自分にあったサイズのモノを選びやすい。
ディテールもウェストは通常のボタンとスナップボタンの2重構造で重量の掛かるスポットが分散され、ポケットに重いものがある状態で屈んでも安定感が得られる。フロントジッパーは”アメリカのファスナーメーカー”IDEAL”社。後ろのポケットも大きくて使いやすい、さらに消耗しやすいポケットの底の部分を2重構造にすることでタフな使用に耐えられる。ダブルニーカーペンターパンツは商品名にあるようにフロント両膝はもちろん生地がダブルとなっていて迫力がたまらない、補強用として使用されるリベットが、随所に施されていて、ワンポイントにもなっている。各部ディテールはこれでもかというほど頑強・頑丈で実用性のある作り。
また今回紹介しているダブルニーカーペンターパンツにはプレミアムというのがある。こちらは日本製の素材と縫製に拘ったもの。従来より若干ソフトな仕上がりに感じられるインディゴデニムを使用し、ウェストやポケットなど部分的な縫製糸を黄色とオレンジで切替え、手間のかかる作業を惜しまずに丁寧にしてつくられたもの、この手間によって作られる味を必要と感じているアプローチが非常に新しい。
その無骨なイメージからは想像できないほど、とても美しいシルエットを作り上げ、また人の本能をくすぐる仕掛けは時代性のある今日的スタイリングへの強い意思の込められた21世紀の名作ボトムになりうるポテンシャルの高さを感じる。21世紀は2001年から2100年まで。21世紀の終わりまではさすがに生きていないとは思うが、みんなが銀色のピチピチのボディスーツを着だしても、自分はこれをガンガン履いていたいと思う。
WRITER
東京生まれ。パンク、ハードコア、デスメタル、そして雪山をこよなく愛するサンデーボーダー。得意技はフロントフリップとモッシュ&ダイブ。グラフィック系専門学校→アパレル→グラフィックデザイナーを経て現在はアートディレクターとして活躍。独立?海外移住?田舎に住む?とりあえず車欲しい等、さまざまな妄想が広がる35歳。
